
コラム
香川大学
香川大学概要
香川大学は正々堂々学力勝負が可能な大学です。一般的に医学部編入試験は試験の不安定性や面接試験の高重要により運も一つの要素になることは避けられません。しかし、香川大学は過去問からの出題が多く難易度が安定しており、面接も過度な圧迫がなくきちんとした対話形式です。
編入試験を受ける人がまず一番最初に目指してほしい大学になります。この大学を合格できる筆記レベルを持つことで他の大学にも十分通用するでしょう。
香川大学医学部学士編入試験は、例年筆記試験が6月、面接試験が7月に実施されます。それでは詳細を見ていきましょう。
◀︎教育理念▶︎
香川大学医学部医学科は、①幅広い教養と高い倫理観を備えた人間性豊かな医師・医学研究者、②自ら課題を探求し、それを解決できる高度な専門知識と技術、科学的思考力、判断力を備える医師・医学研究者、③地域に根差した医療人として地域医療に貢献し、地域における医学・医療の中核としての指導的役割を担うことができる医師・医学研究者、④国際交流や国際貢献のための幅広いコミュニケーション能力と国際的視野を持った医師・医学研究者を育成することを目指します。(引用元)
入試内容分析
物理、化学、生命科学の三科目から構成されていることから、理系出身者が有利と言われています。しかし、そういう情報が流布されているが故に受験者数が少なく文系出身者が努力で巻き返しやすい学校とも言われています。
◀︎物理学▶︎
2015年度以降、力学・熱力学・電磁気学・原子物理の4分野のうち2分野から出題されています。特に力学と熱力学が頻出です。
力学
高校レベル〜大学教養レベルの出題が予想されます。以前までは材料力学や流体力学も出題されていましたが、現在は剛体の回転といったオーソドックスな出題と安定しています。高校レベルをしっかり抑えたのち、剛体の回転を優先的に学習しましょう。
☆抑えたい項目☆
①運動方程式(質点系・剛体系)
②エネルギー保存則
③角運動保存則
熱力学
高校レベル〜大学教養レベルの出題が予想されます。熱力学は受験レベルであれば腰を据えれば突破は早い学問です。ただし深すぎる学問ですのでやりすぎ注意です。
☆抑えたい項目☆
①PVグラフ
②気体の分子運動論
③気体の状態方程式
④熱力学第一法則
⑤ポアソンの関係式
⑥熱効率の定義
⑦各種熱力学的指標の定義
電磁気学
一見難しい設定が多いですが、殆どの場合高校範囲から出題されます。しかし、2014年度に一度だけ大学範囲であるガウスの法則が出題されてしまっています。最低限大学範囲はガウスの法則だけでも理解しておくと不安がなくなるかと思います。
☆抑えたい項目☆
①加速器(サイクロトロンなど)
②ファラデーの法則
③ガウスの法則(面積分が必要)
◀︎化学▶︎
理論科学、有機化学、化学熱力学の3分野からの出題がほとんどなっています。特に有機化学は過去問通りの出題も多いです。ただし、2023年度入試では分析化学(NMR)が出題されており、出題想定は広く構えるべきでしょう。
理論化学
一見難しい設定が多いですが、殆どの場合高校範囲から出題されます。難関大学二次試験レベルが要求されることも増えているため、そのレベルに合わせた学習を進めましょう。
☆抑えたい項目☆
①平衡関連(平衡定数、ルシャトリエ、電離など)
②緩衝液(血液の緩衝など)
③浸透圧
④pH計算
有機化学
大学教養レベルの出題となっています。大阪大学に並んで要求されるレベルは高いため満点を取れる方はいません。過去問で出題された反応機構を抑え、部分点をしっかり取りましょう。
☆抑えたい項目☆
①Sn1,Sn2反応
②グリニャール試薬
③アルドール、クライゼン
④Markovnikov
⑤フリーデル・クラフツ・アシル化反応
などなどこちらは書ききれないほど項目多いです
ただ、全問取る必要はないので、過去問の中から連続してでているものや、反応機構の自分の得意分野を作ってそこがでたら絶対取るというスタイルをお勧めします。
化学熱力学
大学教養レベルの出題となっています。過去問に出題されているエントロピー、エンタルピーの定義を抑え、問題に対応していきましょう。
☆抑えたい項目☆
①エントロピーの計算
②エンタルピーの計算
◀︎生命科学▶︎
高校範囲〜大学範囲まで標準的な生化学の内容を最新のニュース記事などに絡めて出題されるパターンが多くなっています。2022年にはコロナウイルス関連の問題が出題されました。それ故、時事問題にも気を配っておきましょう。
☆抑えたい項目☆
①免疫学
②DNAの複製、構造
③がん抑制/がん遺伝子
④シグナル伝達(特にGタンパク質)
⑤予定胚領域
⑥時事問題
◀︎英語▶︎
TOEIC利用入試となっております。TOEICは慣れで点数が大きく上昇するテストでもあるため、勉強時間が取れない方も出来るだけ毎月TOEICを受験することをお勧めします。苦手な方は750点、得意な方は900点が目標点数になります。
◀︎面接▶︎
香川大学の面接試験は、受験生1人に対して面接官4人、15分程度実施されるのが例年の流れとなります。雰囲気は他大学に比べかなり温和です。面接官もリラックスを促してくれるため、ゆったりしたムードで受け答えをしましょう。質問内容もオーソドックスなもので、特殊な対策は必要ないかと思います。香川大学面接過去問集も販売予定ですので、不安な方はお手に取ることをお勧めします。
主な研究
香川県は肥満や糖尿病の有病率が全国区平均より高く、行政上の課題になっている。そのため、県が小児の生活習慣病予防検診を実施しており、そのビッグデータを解析した健康増進研究が盛んである。
出願方法
香川大学の学生募集要項は、大学のホームページで確認できます。原本は郵送もしくは大学窓口で受け取れます。大学へ直接郵送で資料を請求する場合、以下の方法で請求してください。
要項請求先
香川大学医学部学務課大学院・入学試験係
〒761-0793 木田郡三木町大字池戸1750-1
TEL:087-891-2074
【注意事項】
資料請求~資料のお届けまでには、1~2週間程度必要です。郵便事情などによっては2週間以上かかる場合もあります。早めに行動しておきましょう。
立地条件など
市街地からはかなり遠く、バイクや車などの用意が必要なことが多い。大学の周りに住むと大学だけの人間関係となりうまく行かなかた時に厳しい環境になるためやや離れたところに住む人が多い。
高松市内から三木町医学部キャンパスへの交通は、電車の場合は長尾線高田駅から徒歩20分である。そのため、多くの場合、高田駅からのバスを利用する。もしくは高松駅や瓦町駅からタクシーで向かう方も多く、大体費用は4,000円弱である。
そんな立地環境ではあるものの、東南アジアや中国からの留学生を積極的に受け入れており、海外に行く機会のない学生も留学生との交流を通して国際感覚を身につけることができる。さらには、医学的レベルに応じた留学先が用意され、毎年30名程度が留学するため視野が狭くなりにくい傾向がある。
FICお勧め勉強法
過去問を解いた上で、自分になりないものを見つけ、それに合う参考書を購入していくことが合格への最短ルートです。残念ながら大学受験同様に、全ての大学に対応できる夢の様な問題集・参考書は当社を含めどんな予備校にもありません。
過去問→自分足りないものを補強→過去問→補強→……
このループを受験まで続けていきましょう。
過去問演習
香川大学では過去問題と似た形式で何度も繰り返し出題されています。傾向として過去問と似た出題が目立つため努力が報われやすい入試であることは間違いありません。過去問を何周もして6年分をきっちり抑えることが香川大学の合格の鍵になります。
過去問演習はこちらから▶️FIC STORE 香川大学対策
現状、2019年のみの販売です。3月末までにラインナップを揃える予定です。しばらくお待ちください。
過去問題を解くにあたって補足情報はこちらに無料公開